レインウェアーの下記問題を解決するよう日々研究しています。

撥水剤の問題

今まで、生地や衣類の撥水加工剤には、炭素数8(C8)の過フッ素化合物(PFCs)が使われてきました。PFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、環境中での難分解性や、生物への蓄積性が世界中で問題視され 使用できなくなりました。昔の様な 恒久撥水加工が出来なくなりました。

PVC 素材の問題

ポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride, 通称PVC)は、略して「塩ビ」「塩化ビニル」と呼ばれます。

塩素に強く高耐水圧で単価が安いため 多くの廉価版のレインウェアーに使用されていますが、日本では、食品が触れる可能性のあるパッケージや対象年齢が三歳以下のおもちゃには使用が制限されています。世界でも使用が敬遠されるようになってきています。

PU 素材の問題 加水分解

ポリウレタン PU

PVCに比べ透湿度があり軽くポピュラーな素材ですが、PUが加水分解してベタベタになることが有ります。PUが生産された時から進行し 使用するPUにより劣化速度は異なりますが 高温多湿高圧 条件では すぐに分解してしまう事が有ります。

ポリエステル生地 + PU の問題 移染

ポリエステルは一般に 分散染料で染められ、繊維の隙間から染料分子が繊維内部に拡散し色を付けています。この分散染料はPUを介すと 濃色から淡色へ 移染しやすくなります。移染防止の加工はしていますがそれでも注意が必要です。

結露の問題

着用時 外気温が高く 衣服内気温が高く高湿度の時、冷たい水を入れたコップの周りに水滴がつくように 生地の裏面が濡れ 雨が漏れたように感じることが有ります。

毛細管現象の問題

乾いたタオルを水に近づけると水を吸収するように 裏地のメッシュ等が 外部の雨に接触した際 水分をくみ上げてしまい 濡れた感じがしてしまう事が有ります。